重版続く話題の絵本『クジラがしんだら』 江口絵理・文/かわさきしゅんいち・絵/藤原義弘・監修(童心社) と しな水の「深海展」がコラボレーション!没入感あふれる空間で深海生物の不思議に迫る

しながわ水族館では毎年、水深200mより深い海に棲む深海生物たちや、深海の環境をテーマとした特別展示を実施していますが、今年度の深海展示は人気絵本『クジラがしんだら』(童心社)との特別なコラボレーションでお届けします。
本作は、命を終えたクジラの体が深海に暮らす生き物たちの命を支え続ける生態系「鯨骨生物群集」(げいこつせいぶつぐんしゅう)をテーマにした物語絵本。本企画展では、絵本にも登場する深海生物を展示するほか、絵本の題材となった「鯨骨生物群集」の解説など、海の「底」に着目した展示を、絵本の物語に沿って展開します。作品がもつ、やさしくあたたかな空気に包まれながら、海の「底」に広がる不思議な世界をご堪能ください。

絵本『クジラがしんだら』とは…
いのちのおわりからはじまる、ふしぎないのちのつながり
クジラの死骸を中心に形成される「鯨骨生物群集」という特殊な生態系を描いた物語絵本(童心社)。 2024年9月に出版以降、重版が続く人気作品で、これまでに第56回講談社絵本賞(2025年)、第16回ようちえん絵本大賞(2025年)、第1回NIC書店絵本大賞(2025年)など、多数受賞している。
開催期間:2025年12月26日(金)~2026年3月1日(日)
展示場所:地下1階 クマノミルーム、他館内各所
メイン会場となる地下1階「クマノミルーム」では、『クジラがしんだら』の世界観に包まれながら、深海生物の謎に満ちた生態を様々な視点からご紹介します。会場内は、やさしくあたたかなイラストに彩られ、来場者をストーリーの世界へと誘います。

会場内では、オオグソクムシ、タカアシガニ、ニチリンヒトデの仲間、アカザエビといった、絵本に登場する深海生物を中心とした生体展示を、『クジラがしんだら』のイラストや解説パネルとともにご覧いただけます。また、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)より特別に借用した、深海底に沈んだクジラの骨に棲みつく生物・ホネクイハナムシの拡大模型や貴重な鯨骨標本も必見です。
没入感あふれる空間で、絵本の世界と本物の深海生物が融合する特別な展示をお楽しみください。


『クジラがしんだら』著者プロフィール
文:江口絵理 さん
児童書作家。著書に日本絵本賞を受賞した『ゆらゆらチンアナゴ』(ほるぷ出版)や『ボノボ』(そうえん社)、『高崎山のベンツ』(ポプラ社)、『アフリカで、バッグの会社はじめました~寄り道多め、仲本千津の進んできた道~』(さ・え・ら書房)ほか子ども向けの動物の本多数。雑誌やウェブでの人物インタビュー記事や『未来を変える目標―SDGsアイデアブック』(Think the Earth)の執筆なども手がける。
絵:かわさきしゅんいち さん
生物画家、イラストレーター。2017年『うみがめぐり』(仮説社)で絵本作家デビュー。
挿絵の仕事に『眠れなくなるほど面白い 図解 古生物』(日本文芸社)、『地球生命 無脊椎の興亡史』(技術評論社)など多数。ギャラリーでの個展、ZINEの発行など精力的に活動。『クジラがしんだら』(童心社/文:江口絵理、監修:藤原義弘)では講談社絵本賞など多数受賞。主に生物をモチーフにした絵本や挿絵を手掛け、種類や時代を問わず何でも描く人。
監修:藤原義弘 さん
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)上席研究員。東京海洋大学大学院客員教授。海底に沈んだクジラが作りだす「鯨骨生物群集」をはじめ、深海に生きる生物たちのさまざまな関わり合いを解き明かす研究を続けている。深海生物の撮影をサイドワークとし、著作に『深海のとっても変わった生きもの』(幻冬舎)、『追跡!なぞの深海生物』『深海生物生態図鑑』(あかね書房)のほか、『小学館の図鑑NEO 深海生物』(小学館)の総合監修も務める。
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